くじ師のお店

ragnarok online ver鯖のくじ師 桜娘のお店です♪このたび閉店いたしました!今まで本当にありがとう!!
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 小説【ふぃくしょん】no2-no35

フィクション2

『あれ・・?あれ?ここどこなの?』

みたこともない風景・・非日常的であり現実感のない景観
『月さーん!聖ちゃーん!』

『らざーん!ちこりー!』
声を枯らして叫んでみても返事がない・・

急激に襲う孤独・・どこかから誰かに見られているような不安

そんな不安に耐え切れなくなって腰袋から蝶の羽をとりだした。
羽を二つに折って頭上に掲げてみる・・
しかしなにも反応がない・・

『え・・帰れないの?・・』
何度も何度も同じことをしてみたが行為だけがむなしく過ぎていく
無駄なことだと諦めるのにそう時間はかからなかった

『出口をさがさなきゃ・・ここはゲフェニアダンジョンのはずだし・・』
みたこともない風景だがそう信じるしかなかった
そうしなければ諦めに負けそうな自分がいたからだ。
とりあえず歩き出してみた

モンスターの姿はない・・はっきりとした気配はないが
何かを感じるだけだ・・ここの樹木は一様に枯れ果て目印に
なりそうなものがないので矢を木の根元に指して歩いた

1時間くらい歩いただろうか
出口の見えない不安に襲われながら周囲を気にして
北に進んでいる・・

『え・・・』

目の前には銀の矢が刺さっている木が一本・・
私はそこに座り込んでしまった・・

つづく


フィクション3

ふたたび歩き出すまでそう時間はかからなかった

そこに留まっていることのほうが不安が大きかったからだ

今度は東へ・・矢を直線で放ち目標を決めて歩くとこにした
『これなら円を描いて歩かないよね・・きっと』
確信はないが何かにすがるしか勇気が出せない
そうして歩き続けていると前方に見慣れた武器がある・・

『これ・・チコリーのtcj・・?』

ここにいるんだ・・一人じゃない喜びが爆発する・・
周囲を探しまわって痕跡を探す

そのときは喜びが先で簡単な疑問にたどり着けなかったんだ・・
なんで大切な武器をここに置いていったんだろうって・・

数十メートルあるいた先の大きな木の下にチコリーは座っていた

『チコリー!!』急いで駆け寄る。
『ここどこなのーなんで一人なのー』
走りながら声をからして近寄ってみた

そこにいたのは左手を失って絶命しているチコリーの姿であることを
確認するのにそう時間はかからなかった・・

『ぁぁぁぁぁっぁ・・』

声にならない声が漏れた

『ち・・ちこりー・・・』返事はない・・激戦のあとが周囲にみえる
なぎ倒された樹木、えぐられた大地・・
『どうしたのよー・・・な・・なんで・・・』涙が止まらない・・
そのとき視線を感じた・・・

とっさに身構える。悲しみが怒りに瞬時に変わった・・
『ゆるさない・・』

周囲にわなを轢きつめ2本の矢を同時にセットする
涙でよく見えないが、そんなことは問題にしなかった
視線はどんどん強くなる・・真後ろにいるくらいの殺気が
体を取り囲んだ・・

つづく

フィクション4

『う・・・』その刹那背中に鈍い痛みが走った

とっさに反転して身構えるがそこには誰の姿もない・・

『はぁ・・はぁ・・』呼吸が荒くなる

白ポーションを取り出し口で加えながら
弓を構えて戦闘態勢を維持する。

回復剤は使えるようだ。

危険はまだ続いている・・先ほどからの視線は消えていない

『なんなの・・』心の中でつぶやいたそのとき
聞きなれない声がきこえてきた。

『手ごたえないな』

『えっ・・・』誰だろう聞いたことのない声
左側面からの一撃が私を襲った

弾き飛ばされた先にはチコリーの骸があった
鈍い痛みに耐えながらチコリーを背に再び身構えた。

チコリーの遺体はきれいな姿だった・・
おそらくすべての攻撃を背後からうけたのだろう
正面からの致命傷はなく眠っているような姿だった・・

『ちこりー・・』
また涙がでてきそうだ・・そのときふとした違和感が走った
左太ももに奇妙な傷がある何かの文字のようだ

VI?UI?

絶命する寸前にみずから残したのだろう
チコリーは何かの手がかりを感じていたんだ
なにを意味するのだろうか・・そのとき

『もういいよ・・殺しちゃえ』

聞きなれない男の声がした

つづく

フィクション5

聞こえるはずのない風切音

その瞬間私は死を感じた。
目をつぶりその時を覚悟した。

何かを切り裂く音・・
暖かい血の感触
しかし痛みがない・・

『おおおおおおおおぉぉぉぉ』
目の前でラザンが肩口から血を流しながら立っていた。

『ら・らざーん・・・』

『ぼけっとすんな逃げるぞ』

私の腕を引っ張ってラザンが言う

『ち・・ちこりーが・・おいてけないよ・・』

『いまはそれどこじゃない。ここにいたら
死ぬだけだぞ』

あれだけ満載につんでいたマステラの実が
カートにわずかしか残っていない
ラザンもぎりぎり生き抜いてきたんだ・・

『ハンマーフォール!』
空気が揺れる・・
殺気が一瞬おさまった

『いまだ!』

瞬時にやや低い崖の下へと飛び降りた

つづく

ふぃくしょーん6

『らざん・・生きてたんだ・・聖ちゃんは?月さんは?』

『わかんない・・俺もずっと一人だった』

『ここはどこなの?なんでこんなとこにいるの?』

『それもわからん・・月帝ならなんかつかんでるかもな』

情報が乏しく現実を把握できない
それでも一人じゃないってことがものすごく心強かった

『もうマステラも底をついてきた・・聖徳さんがいないと
回復が間に合わないな・・リザがあればチコリーも
復活できるかもしれない』

傷口をふさぎながらラザンが言う

『とにかく合流しないと戦えない・・みんなを探そう』

『らざん傷がひどいよ・・』

『敵がみえないんだ・・声は聞こえるが姿がない
でもダメージは与えられるようだ・・闇雲に振り回してたら
一人倒したみたいだったぜ。ハンマーフォールも効いているみたいだ
さっき敵の気配がゆるくなっただろ』

急いで身支度を整えて崖をさらに下ることにした
できるだけ人の通らないような場所を選んで歩いていく
二人は無事だろうか・・

しばらくすると少し開けた場所に出た
その広場の中央付近で戦闘が繰り広げられていた。

ふぃくしょん7

広場というほどの広さではないが視認域の広い平地に
ハイプリーストとアルケミストはお互いの背をあわせ身構えている。

二人に周りにはアルケミストが呼び出したであろうモンスターが数体おり
何もない空間にむかってしきりに攻撃をしている。

そこに降り注ぐ光の矢

『レックスエーテルナ!』

瞬時にアルケミストが聖剣を振り下ろす
聞こえない絶叫・・しかし確かな手ごたえ

どうやらモンスターには見えない敵がみえているようだ
それを利用して攻撃を展開している

『聖ちゃん・・月さーん!』

『桜さん・・よかった無事だったんだ』アルケミストが青ポーションを
投げてくれた。精神力が回復する

『桜・・よかった心配したよ・・』無数の支援魔法が体を包んだ
先ほどまでの不安が嘘のように消えてなくなってきた。

ラザンがハンマーフォールを振り下ろす
わたしもモンスターが示す先に矢を同時に放つ

その場所に危険を感じなくなるのにはそう時間はかからなかった

『月帝・・なにがおこってるんだ』
『わかんないな・・でも通常の状態じゃないことは確かだよ』
『そうか・・どうすればいい・・』
『さあ・・』

アルケミストは視線を外してうつむいた
推測にしかすぎない・・そんなことはありえない・・
しかしその考えはここに来たときからずっと持っていた

だが今言葉にするだけの確信はまだなかった。

『とにかく移動しよう・・ここにいても新しい敵がくるだけだよ』
ハイプリーストが先陣をきって歩き出した。
『桜・・離れるなよ・・』彼の背中に隠れるように私も後に続く。

『まって・・チコリーがあっちに・・』
私は皆にチコリーにおきたことを説明した
不意に襲われた形跡・・残してくれたメッセージ

『UI?・・・・それはなんの意味が・・』アルケミストがつぶやく・・

しばらくして月帝はひとつの結論を導き出した
先ほどまでの推測からチコリーのメッセージが決めてとなる事実を

『みんなここはもしかしたら・・・』

つづく

ふぃくしょん8

時を同じくして首都プロンテラ

聖鎮魂歌騎士団長ガゼルはいつものように時計塔に
向かうべく身支度を整えていた。

何度同じことを繰り返してきただろう
いつものように武器を取り、鎧を着て家をでた。

『ガゼルさん』

振り向くとそこにはhibriaの姿があった
『おはよう・・あれ・・今日はチコリーと一緒じゃないの』

『うん・・チコリーと約束してたんだけど
いつまで待ってもこないんだ・・』

『新婚の奥さんをおいてどこいったんだあいつは・・』
ガゼルが苦笑する

『それと・・』hibriaはポケットから指輪を取り出した
『これクリスマスのときにチコリーからもらったんだけど』
指輪は二つに割れていた

『え・・どうしたのそれ・・』
『わからないの・・突然・・・なんかいやな予感がして』

ガゼルもふと気がついた
いつもいるメンバーが今日はいない・・
『今日は人がすくないな』

『うん・・みんなでゲフェニアダンジョンに行くって言ってたんだけど』
hibriaは不安そうな顔でガゼルを見た

『そうか・・ちょっと様子をみてくるよ。ちょうどゲフィンは通り道だし』
『ありがとう・・これチコリーにあったら渡しておいてくれる』
hibriaは小さな包みを取り出すとガゼルに手渡した。

『ああ・・了解した』
ガゼルは転送サービスを利用して一路ゲフィンに向かった。

つづく

ふぃくしょん9

ニルギリクレイモアは厳格な聖職者の家庭で育った。

今は無き両親も大聖堂につとめる高名なプリ-ストであったし
尊敬している兄もまたそうであった。

ただ本来誰かを守るためにといった聖職者として役割は
彼の中ではあまり重要ではなく聖職者としての真理は
悪から守るのではなくみずから退魔することであると
彼は信じていた。

究極聖魔法マグヌスエクソシズムの習得もそのためであった。

そんな彼が朝の紅茶を味わっていると
見慣れたペコペコが目の前を通り過ぎていく・・

『おーいガゼルさーん!』

ガゼルはペコペコのたずなを引き声のするほうへ向きを変えた。

『ニルさんおはよう』
『そんなに急いでどこにいくんだ』
『いや実はさ・・』

ガゼルがhibriaから頼まれた話を伝えると

『そういえば確かに見かけないな・・』
『あのメンツが誰もいないってありえないかも』
ガゼルがペコペコを制御しながら笑う。

『ゲフェニアいくならプリ-ストいたほうがいいでしょ
一緒にいくよ』

ニルギリは紅茶を飲み干し立ち上がると
ローブの乱れを直して颯爽と速度増加をガゼルにかける。

『ありがとう!まあきっと何も無いと思うけどね』
二人は噴水台の側へと歩いていった。

つづく

フィクション10

ガゼルとニルギリはゲフェニアダンジョンへの扉に入る。
幸運にも同じ場所に転送されることができた。

『さて・・探すとするかな』
あたりにモンスターの姿はない。
乾燥した風が寂しそうな音を立てながら吹いている。

ガゼルはあたりを見回したが人影はなさそうだった・・

『他のmapかもしれないね・・いってみようよ』
ニルギリが提案する。

『そうだね・・とにかく一通りいってみようか』

とそのとき後方からの射撃がガゼルを襲う
ニルギリがとっさにニューマを唱える

『邪魔するなー』
ガゼルがヴィオリーに渾身の一撃をくりだす
断末魔の悲鳴とともにヴィオリーは倒れこんだ。
死の瞬間ヴィオリーは不思議なものを吐き出した

『これは・・?桜さんの魔王の嘆きでは・・』
ニルギリはそれを拾い上げるとクリスタル部分の
傷を指し示した

『うん。この特徴ある傷は間違えないよ・・
せっかく手に入れたのに傷物だったって落ちこんでたの
覚えてるんだ』

『しかしこんな場所に捨てていくなんて考えられないな』

『やっぱりなんかあったのかな・・』

ニルギリがその傷にそっと指を触れると
魔王の嘆きが青白い光を発して震えだした

その水晶部分に小さい人影が写る
『みんながいる・・』
ニルギリは目をこらした
そこには多数の人間になすすべもなく
襲われている彼らの姿だった。

『こ・・これは・・』ガゼルも身を乗り出して水晶を見つめる
『これが今起きていることなら・・みんなが危ない・・
どうにか助けにいかないと』
『でもそれどこだ?ニブルヘイムに似ているようだが』
『そして今いるはずがないのにここにいる・・』

ニルギリはギルドの接続状態を確認した
やはりいない・・いるのはニルギリ・ガゼル・HIBRIAだけだった

『ニブルヘイムにいけば何かがわかるかもしれないな』
『いってみよう魔王の嘆きに詳しい人物といえば・・あの魔女か・・』

二人急ぎ死者の町へと向かうことにした

つづく

ふぃくしょん11

『みんなもしかしたらここは・・・』

『ん・・なんかわかったのか?月帝?』
ラザンが身を乗り出して聞く

『いや・・あくまで推測だし・・ありえる話じゃないんだけど』
月帝もいたずらに不安を招くようなことを言いたくはなかったが
みずからの推測を皆がどう捕らえるかに興味があった

『まず最初に・・聖徳さん
この世界はなんだかわかる?』
と唐突な質問を投げかけてみる

『え?・・世界?え・・えっとラグナロクって世界・・?でいいのかな?』

『うんそれで正解。史実によるともともと世界は一つだったっていわれている
それがこの世界・・ragnarok 』
月帝は話を続ける

『最初は簡単な世界・・誰もいない重力の底の世界だったんだ・・
やがて世界に命がうまれすべてが満ち溢れてきたとき
溢れ出るように4つの世界が生まれたっていわれてる』

『lokiとか?chaosとか最古文明の話?』聖徳が聞き返す

『そう・・世界には限界があってその世界もやがて新しい世界を生み出していく』

『さらにいうと全く新しい世界も誕生している・・世界は小さな世界を
生み出すことでその飽和状態を脱却して膨張していく・・永遠の時を』
月帝は剣をひゅんと振り下ろして言った。

『私たちがいる世界はverdandiだよね』

『桜さんその通り。最も新しい世界といわれているね』

『で・・それがなんだっていうんだ月帝?』

『私たちがいる世界はverdandi・・
じゃあこの世界はなんなんだろうって・・・』

ラザンがすぐに答えた。
『は?いやありえないだろ。その世界にはその存在しか
許されないのが掟だろ?』

『うん・・だからありえない話だけどって・・』

『つまりverdandi以外の世界に迷い込んだってことなの?』
私も突然の推測に戸惑いながら尋ねた

『うん・・それもよりによって・・・一番危険な場所にきたと思う。
チコリーの残したメッセージUI・・おそらくはメッセージを残す途中で
息絶えたんだとおもうんだけど・・きっと続きはこうなっていたはず・・』

月帝は地面に剣でUIと書き続きを書き示した

『UはいいけどIはまだ続きがあって・・・URって書きたかったんだと思う』

そして最後に2文字を書き加えた・・・『URDR・・・ウルドってね・・』

つづく

ふぃくしょん12

『ウルド・・・』私は絶句した。しかしそれならば
今までの襲われた状況のつじつまが合う。
敵は見えないモンスターじゃなく見えないプレイヤーだったんだ。

『さらに推測だけど』月帝はくるりと背を向けて空を仰いだ
『私達の全てがウルドにいるわけじゃなくって
肉体だけが行っているんじゃないかっておもうんだ・・
5感を司る精神はverdandiにあって・・
だから相手からは見えてこっちからは見えない・・
そんなステルス状態に陥っているんだとおもう』

『そ・・そんな不利な状況でどうやって戦うっていうんだよ!』
ラザンが激高する。

『いやマスター・・戦うんじゃなくって逃げ切るんだよ・・
それが唯一残された道だと思う。
逃げ切ってみんなでverdabdiに帰ろう。
ここに来れたんだから帰る方法だってきっとあるはずだよ』
聖徳はグロリアを唱え諭すような声でそう言った。

『俺はいやだね。逃げて活路を見出すくらいなら前に進むぜ』

『まちなよラザン大切なのはウルドじゃなくってveredaidiだって』
『月帝。俺はどこにいたって俺でいたいんだ・・そうじゃなきゃ意味がないんだ』
ラザンは斧を肩にかつぎあげると皆に背をむけて言った。

『ついてこいとは言わない・・ただ信念は曲げられない・・
月帝の言うことが正しいのはわかってる。だから俺は一人でいく』

そう言い残すとラザンは鬱蒼とした森の中へと消えていった

『らざん!まってよー』私も必死にとめたが意志はかわらなそうだ
やがて深い霧が彼の姿を覆い隠した・・

重い空気が流れる・・正しい道は確かに分からない・・
とめられなかったこと・・ついていかなかったこと
どっちが正しかったのだろうか。

そんな沈黙を聖徳が打ち消した
『あ・・そうだ。 チコリー起こしにいかない?』
『あ・・忘れてたな・・事態が急すぎて』月帝が苦笑する。

『リザ効くかな?チコリー回復できるかな』
私は聖徳の方を見る。その顔がよほど心配そうだったのか
『大丈夫・・伊達に修練はつんでないさきっとうまくいくよ』
聖徳は笑顔でそう返した。

周囲を警戒しながらチコリーのいた場所へと向かった
そこで衝撃の事態が待ち受けていることともしらずに・・

つづく

ふぃくしょん13

アンリエットは精錬で得たzenyを財布いっぱいにいれて
露店を巡っていた。『いやーこんなにうまくいくなんてw』
叩けば叩くだけ成功するような錯覚・・いや実際その日の彼女は
それくらいついていたのだが・・

お目当ての商品を袋いっぱいに買い込んで
薔薇色の気分で残りのzenyを数えていると
少しはなれた場所に見慣れない看板の露店が立った

露店の看板には『エンペリウムの水晶』と書かれている。

『はて?聞いたことないアイテムだな・・えっ100z?即買いだ!』
アンリエットは露店に飛び込むと後からくる商人達を制して目的の
アイテムを入手した。

『なんだろこれ?』ふと露店に目を向けるとそこにはもう先ほどの
商人の姿はなかった。
『まあいいか・・えっと効果はっと・・』

・・・エンペリウムの力を増幅させる水晶
自らを犠牲にすることで力を発揮する。

とだけ記載されている。

『????まったく分からん・・・』

アンリエットは持っていたラグナロクアイテム大図鑑(総天然色)をパラパラと
めくってみたがどこにもそんなアイテムはなかった。

『とりあえず後で売ってみようかな・』と無造作に袋に詰め込んだ。

ガゼルから緊急招集がかかったのはそれから直の事である。

つづく

ふぃくしょん14

おおじはその日覚悟をきめていた・・
『きょ・・今日こそは必ず・・・・』
そう心に決めていつもよりちょっといい装備をして
目的の町モロクへと向かった。

砂漠の町モロク・・西側側への中継地点であり
貿易の盛んな都市である。

ピラミッドやスフィンクスといった古代の建造物が周囲にあり
謎多き都市でもある。

おおじは目的地に到着した

『どきどきどきどき・・・』
こんな緊張はグラストヘイムでもしたことがない・・
『今日こそ必ず決めてやる・・・』
勇気を出して一歩を踏み出した・・

『こ・・・こんにちわ・・ヒュッケさん・・・』

『今日も黒い猫耳がお・・お似合いですね・・・』
しかしヒュッケはつれないそぶりで
いつもと同じことしか言わない・・

『こ・・これよかったら貰ってくれませんか・・
いや深い意味はそのゴニョゴニョ・・』
猫耳ノヘアバンドをとりだすとヒュッケに差し出した
しかしヒュッケは受け取ろうとはしかなった。

『あ・・・お忙しいかったですか?・・あははは
黒猫じゃなくてもすごく素敵だなぁなんて思って・・お邪魔しました・・』

おおじはガックリと肩をおとして帰りだした
『・・・生まれ変わったら絶対アサシンになってやる・・・』
そう心に誓った瞬間にガゼルからの召集がかかったのである。

つづく

ふぃくしょん15

ニブルヘイムに到着したガゼルとニルギリはギルドメンバーに
緊急召集をかけた。

チコリーの身を案じていたHIBRIAは真っ先に応じ
誰よりも早く駆けつけてきた。

買い物中のアンリエットはそれから数分送れてやってきた。
(実はもっと買い物したかったのだが・・)
『どしたの~?鋼鉄買占め中だったんだけどー』

『後で俺の持ってる鋼鉄売るからちょっと手伝ってほしいんだ』
ガゼルはカプラ倉庫にある在庫数を考えながら言った

『ああ・・・みんななにしてんの・・・?』
おおじが肩を落としながらやって来た。

『集まってもらったのは非常にまずい問題が発生していて』
ニルギリが話を切り出す・・・

『いや・・ありえないでしょ』
『ちょっといくらなんでもそれは・・・』
『ニルちゃん大丈夫??』

皆一様に信じられないようだ

『これを見てほしいんだ』ニルギリは魔王の嘆きに映る
彼らの姿を示した・・
『これが事実であれ・・過去であれ未来であれ・・
真実は解らないが・・今きっと凄く困っていると私は思うんだ』
ニルギリの目は真剣だった。

『そう・・そのためにニブルヘイムの魔女に情報を得ようと
ここにやってきたんだよ』ガゼルが続いて答える

『ねぇ・・チコリーが映ってないよ・・』
HIBRIAが泣きそうな顔でつぶやく
『うん・・もしかしたら別行動なのかもしれないし
今回とは関係ないのかもしれない・・でももしかしたら
いるのかもしれないしね』

HIBRIAは決意した。
『私が皆を助けるよ!どうすればいいの?』
『手がかりは少ない・・とりあえず皆で魔女の元にいこう』
『うん・・ところで他の皆は?ウルさんは?カトルさんは?・・』

『今はいないようだね・・もし連絡がとれるようならすぐに
手伝ってもらえるようにお願いしてみるよ』

『さあPTにはいって』ニルギリが皆をまとめる

PT名『CR救出部隊』

つづく

ふぃくしょん16

『なんなんだよ・・こんな大勢で・・・』
ニブルヘイムの魔女キルケアはいぶかしそうな顔で皆をみた

『これを見てもらえませんか?』
ニルギリは魔王の嘆きをキルケアに差し出した

『ほぅ・・・これは珍しい・・・』
キルケアが目を光らせる・・
『これをどこで手に入れたんだい』

『ゲフェニアダンジョンで・・・おそらくはうちのメンバーのものだと思うのですが・・』
『魔王の嘆きの水晶はどんなものよりも硬くそして何よりも脆い・・
このような傷がある状態では形をなすことはありえないんだよ』
キルケアは傷をなでながら言う

『しかし最初からそうであったって聞いたのですが』
ニルギリが問う
『ほう・・本人がそう言っていたのかい?』

『はい・・確かにそう言ってました』

『ふむ・・・』キルケアは何かを考えているようだ。
『まあいい・・・でこれをどうしろっていうんだい?』

『そこに映っていることが事実かどうか・・
そして事実ならどうすれば助けることができるのかが知りたいんです』
HIBRIAが前にでて訴える

『ふふ・・実際に今起こっていることだよ・・かなり珍しい事態だね・・
神の扉を開けないと起こらないこと禁断の果実を持っているんだね』

『まあ詳しいことは言っても理解できまい・・
彼らのもとにいきたいのなら世界の理を破る必要がある
そのためには膨大な力が必要だね・・』

『そのための力を得るためにはどうしたら・・』

つづく

ふぃくしょん17

『強大な力を持つ石・・それを使うんだよ・・
それも小さなものでは力が足りない・・
黄金色に光る力を増幅して・・それでも足りるか・・?』

キルケアは続ける・・
『ちょうど後1時間かね・・いいかい・・おまえたちの力だけで
エンペリウムを制圧するんだ。
正式な砦の支配者になればエンペリウムの力を
利用することができる。それができたらまたおいで・・できなければ・・・
永遠に彼らは狭間の世界をさまようことになるだろうね』

『俺たちだけでか?』おおじが驚く

ガゼルがキルケアに問い詰める
『本当だな?エンペリウムをとれば彼らが助かるんだな?』

『助かるとはいってないよ・・ただそれしか今できることは
ないって教えただけさ・・やるのかい?』

ガゼルが決意する・・
『皆・・聞いてのとおりだ・・今回のGvは今いるメンバー・・CRのみで行う・・
相当な困難が予想されるが・・道は一つしかないんだ皆の命を俺に預けてほしい・・』

そういうとガゼルは剣を天にかざした。

『かならず助けてみせる!』
HIBRIAも弓を天にかざしガゼルの剣に重ねた

『いまこそ日ごろの修練を見せるとき!』
ニルギリも杖を同じように重ねる

『とりあえず・・マスターにマステラ売ってもらわないと・・』
アンリエットもつづく

『ああ・・なんてついてないんだ・・・』
おおじが最後に剣を重ね乾いた鋼鉄の重なる音を奏でた

『よし・・1時間後ヴァルキリーに集合・・全力を持って攻撃を開始する』
ガゼルが高揚した声で言う

『幸運を・・』『CRに!』
ギルド史上最大の攻城戦が行われようとしていた。

つづく

ふぃくしょん18

誰よりも早く異変に気が付いたのはチコリーだった。

魔王の嘆きが光った瞬間チコリーは違う場所へきたことを
本能的に感じていた。

辺りに人の姿はない・・しかし危険が迫っているといった直感が
彼を支配した。

『ハイディング!』チコリーはとっさに土中に隠れた・・
男達の声が聞こえる

『だいぶ殺してやったな』
『ああ・・楽勝だったぜ・・』
『さーてあと何人倒すかなぁ』

『??何人?何匹じゃなくって』チコリーは思った。

『このまま行けばURDRで天下とれるぜ』

『???urdr?・・・ここは・・・urdrなのか?』
チコリーは冷たい汗が頬を伝わるのを感じた。

『もしここが本当にそうなら・・・皆が危ない・・知らせなきゃ』
チコリーは気がつかれないようにそっとその場を離れた。
しかし彼の不運はここから始まった・・

その『声』の持ち主は二人ではなく3人だった・・
そしてその一人がプリ-ストだったということ

『ルアフ!』

チコリーは不意をつかれた。彼の目には敵の姿はない
声だけが殺意をこちらにむけてきている。

『ち・・こんなところに隠れていやがった・・獲物が・・』
高揚した男の声がチコリーに向けられる

チコリーはとっさに目を閉じた
見えないものを見る事をあきらめ気配だけをたよりに戦闘態勢をとる。
そういった意味ではチコリーが最も現状況に適していた。

『目に頼らない・・大事なのは感じることだ・・』
アサシンとして最も基本なことそして重要なことをチコリーは理解していた。

見えない気配に向かってジュルが舞う。
快心の打撃を連続で放つ・・
見えないとはいえ彼は敵の攻撃を全てかわしていた・・その瞬間まで・・

『バックスタブ!』敵のローグがチコリーの背後より襲い掛かる
『ぐぁ・・・』チコリーは予想しない攻撃に深手を負った。

その瞬間見えない攻撃がかれの左手を奪う・・
連続してバックスタブが彼を襲った。
死神が暗闇をまといチコリーを包んだ・・・

そのときチコリーが思うのは彼女のこと・・幸せになってほしいと願った・・・
同時刻HIBRIAの指輪が二つに割れた。

つづく

ふぃくしょん19

周囲を警戒したながらチコリーの躯があった場所に
私たちは向かった。

途中何者かに襲われることは無かったが
常に周りを気にしてゆっくりゆっくり移動する。
やがてその場所に到着した。

『チコリー!!』
その場所にチコリーが虚ろな顔で立ち尽くしている。
『あ・・ああ皆・・無事だったんだね』
チコリーが優しく微笑む

『ど・・どうしたんだチコリー?』
聖徳が驚いた顔で言った。
『桜さんの話じゃチコリー・・・』月帝もチコリ-の顔を覗きこみながら驚く

『ああ・・自分でもよくわからないんだけど
意識が消えた瞬間・・それから覚えてないけど・・』
チコリーが首を振る。失っていたはずの左手もそこにはしっかりついていた。

『よかった!よかったよチコリー・・本当に心配したんだから』
私はチコリーに抱きつく。氷のように冷たい体。
『チコリー・・早くあったまって・・復活したてで体力が弱ってるみたいだよ』
私は持っていたファイアーボルトのスクロールを使い
側にあった枯枝に火をつけた。

聖徳も最大級のヒールを彼にかけようとしていた
『ああ・・いいんだ大丈夫・・ヒールもいらないよ・・
体力は有り余ってるから』チコリーがそれを制した

『それより時間がない・・1時間後にGvが始まる・・
その後あの場所にいないといけないんだ』チコリーが続ける

『え?なんのこと?』月帝がチコリーに問う

『この世界から抜け出すためにはエンペリウムの力が必要なんだ・・
いま時空をつなぐために残りの皆ががんばってくれている
それを無にするわけにはいかない・・
詳しい話は後でするよ。今はプロンテラを目指さないと』

『でもプロンテラの場所はわからないよ・・ここは
景色もちがうし地図も・・』私がそう言うと

『大丈夫・・僕についてきて・・この景色が見慣れてないのは
二つの世界が混ざっているからそう見えるだけ・・
道は解るからさあ行こう』
チコリーは先陣をきって歩きだした。

つづく

ふぃくしょん20

チコリーは急ぎプロンテラ方向に歩を進める
道は完全にわかっているようだ。
私達も追うように後に続く。

突然チコリーがジュルを振りかざす。
私たちには見えない空間への攻撃
数秒の間に決着はついたようだ

『さあいこう・・邪魔は僕が排除するから』
『チコリー?見えているのか?』聖徳が目を丸めて言う

『ああ・・僕には見えるんだ・・』
チコリーはそれ以上語ろうとはしなかった。
再び早足で歩き始めた。

先ほどの戦闘で多少の傷をチコリーは負ったようだが
血が流れ出るほどではない・・傷口は鋭利な刃で薄く
切り開いたようにきれいに割れているだけだ
『急いで・・』チコリーが皆をせかす
『ごめんね・・時間がないんだ』チコリーが
雲間からその輪郭だけを透かしている太陽を覗きこみながら言う

やがてついに見慣れた城壁が私たちの目のまえに聳え立っている。

『着いた・・プロンテラだ・・・』
傾れ込むように私たちは町の中に入った。

つづく

ふぃくしょん21

プロンテラに到着した私たちはチコリーの案内で
Pvルームのある宿屋の2Fに身を隠した。
『間に合った・・』チコリーが安堵の声をもらす

『チコリー説明してくれないか?』聖徳が問う

『皆の思っているとおりここはurdr・・・いや正確には
狭間の世界・・世界と世界の間の存在しない世界に僕たちはいるんだ』

『なぜそんな場所に迷い込んだんだ』

『それは僕にもわからないんだけど・・なんらかの力が影響したみたいだ』

『なんらかの力?』聖徳が難しい顔で考えこむ

『うん・・世界にはいるための通行書・・扉をあけるためには
審議者と呼ばれる者の許可が必要・・・』月帝が続ける

『審議者の持つ扉・・nprotectを開けるためには
正式な通行アカウントが必要ってこと・・とすれば
今回nprotectから外れる何かが起きたってことか・・』

『そうかもしれない・・しかし今は原因を追求するよりも
ここから脱出することに力を向けよう』チコリーが言う。

『うん・・そうだね・・いつもの世界にもどろう・・』

『で・・戻り方なんだけど・・』チコリーは話を続けた
『今から2時間後に時空の扉が開く・・きっと・・・
そのときにその扉に飛び込めばいいんだよ』

私たちは一様に疑問に思っていた
何故チコリーがこのことについてこれほどまでに詳しく理解して
いるのだろうかってことを。

『その扉はverdandiより開かれ・・ここのPvルームで開放される
対人といった性質が最も近い場所なので力をかけやすいんだ』

『つまり・・そのときにPvルームにいればいいの?』
私はチコリーのほうを見る。

『そう・・それでいい・・・ただしその扉が開いている10秒間の間は
Pvルームを制圧する必要がある・・なぜならもしもこの世界の人間が
その扉に入ってしまうと・・無敵の殺戮者がverdandiに開放されること
になってしまうから』

チコリーはソファにもたれかかって言う
『2時間後の扉の開放・・そうだね30分前にはPvルームに入ろう
それまではちょっと休ませて・・・』チコリーはそのまま眠りに落ちてしまった。

つづく

ふぃくしょん22

同時刻同じ場所・・違う世界
ガゼルたちはそのときプロンテラPvルーム2Fにいた。

もちろんその場所に桜娘達の姿はなかったが
なんだか不思議な親近感を互いに感じていた。

『さて・・今回の作戦についてだが・・作戦・・って呼べるほど
では無いのだが・・』ガゼルは小さくため息をつくと皆のほうを向いた

『今回の目的はただ一つ・・場所は問わない・・
エンペリウムをGv終了時に維持していること。
我々の戦力では防衛は難しい・・残り時間ぎりぎりのところで奪取し
そのまま終了を迎えるべく耐えるといってことになる』

『うん・・それしか方法がないね』ニルギリが立ち上がる

『ああ・・残り時間・・そうだな10分のときレース状態になっている砦に
全員突撃する・・今回は俺とおおじさん・・騎士2名を主力として
後の皆はサポートに回ってほしい・・途中の対戦等は控え
一気にエンペリウムを攻める・・これで行きたいと思う』

『アンさん・・SGでできるだけ敵を凍らせて動けなくしてね』

『うん♪私に任せて~二人が無事辿り着けるように全力でSG1をします!』

おおじが突然叫びだす
『絶対に!絶対に砦とるぞーーーー!!』
気合で頬が紅潮している。

『まずは全員最終突入のための装備を整えてくれ・・
回復剤等も最後に一気に使うので大量に用意しよう』ガゼルが言う

ニルギリが続く『その後各砦に分かれ争奪戦となっている砦を発見してくれ』

『そして最も奪取できそうな砦に全員で突入だね♪』とアンリエット。

『よーし!よーし!気合だ--!』・・・おおじ

『では一時解散・・各自残り30分前に砦に向かってくれ・・
連絡を蜜にとりあって最終的に攻める場所を10分前に確定する』

各自はそれぞれの思いを胸に散っていった。

つづく

ふぃくしょん23

ガゼルはマステラの実を片っ端から購入して倉庫に押し込んでいた。
あまり使用してない装備も安値で売却し回復剤の資金にあてることにした。

ガゼルは皆のことを考えていた。
自分たちにきっと助けを求めているだろうと感じていた。
ガゼルにとってギルドは家族であり仲間は誇りであった・・
『必ず助けてやるからな・・』そう心に誓いちょっと安めのマステラを
みつけてほんの少し嬉しい気持ちになった。

ニルギリは精神を落ち着かせようといつものように紅茶を煎れた。
準備はもう万全である。持っている聖書を広げその一説を読んだ。

求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。
そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。
だれであれ、求める者は受け、捜す者は見つけ出し、
たたく者には開かれます。求める者は受け、捜す者は見つけ出し、
たたく者には開かれます。

マタイの福音書 7章7・8節

深く深呼吸をすると時計を確認し砦へと足を進めた。

アンリエットは悩んでいた。
どうすれば皆を助けられるかということを・・
砦を取ることが答えではあるのだが
脆弱である自分をどうすれば強くすることができるのだろうかと・・

そして彼女は精錬所へと向かう・・
少しでもDEFを・・これが彼女の出した結論であった。
数分後+10装備を持って精錬所を出る姿を数名の者が目撃したらしい・・

おおじは知っていた・・勇気こそが道を開く唯一の方法であるということを。
そして自分を振り返る・・『俺は本当に勇気があったのだろうか・・』と
おおじは再びモロクに向かう行き先はもちろん彼女の所だ。
彼女はいつもと同じ場所に同じように立っていた

『ヒュ・・ヒュッケさん・・いやヒュッケ・・。これから俺は最大の困難に
向かわなくてはならない。自分の勇気を限界まで出しても辿り着けないかも
しれない。だから・・君の勇気を貰いにきたんだ・・』

『いつもは言えない言葉だけど・・・・・・・君を大切に思っているよ・・・・・』
おおじはこの言葉を伝えるのに実に半年かかっていたのだが・・
『答えてくれなくていいんだ・・ただ伝えられたことで俺は強くなれる・・ありがとう』
そういうとおおじは砦へと向かった。

・・・いつも同じことしか言わないNPCのヒュッケだが
きのせいか『がんばってね!』・・・と聞こえた気がしていた。

フィクション24

攻城戦が開始されて90分が経過した・・
さまざまなギルドが陥落、奪取を繰り返す。
アナウンスがけたたましく流れていく・・

それぞれがそれぞれに砦に侵入し状況を確認していた。
途中攻撃をしかけてくる者もいたが相手にはせず
防衛状態や攻撃側の人数などを把握することに注力した。

そしてやがて訪れたそのとき・・

ガゼルが叫ぶ『全員ヴァルイリーレルム2に集合!後数分で砦は陥落する
そのときに一斉に突入を開始する!』

全員がその言葉に即座に反応しガゼルの元へと募った。

周りには陥落する瞬間を狙っている複数のGのエンブレムが見える
ニルギリが全員に支援魔法をかけたそのときアナウンスが流れた・・

『行くぞ!』ガゼルは雄叫びを上げて突入した。
『おおおおーーー』おおじが即座に後に続く
ニルギリとアンリエットもそれに続いた。

砦内は皆一様にこのGの脆弱さを理解している一団の集まりであった。
エンペルームにさえいければ防衛突破は容易い・・
あとは争奪戦になるということを知っていた。

騎士二人は回りのことは気にせずエンペルームだけを目指す。
最後のワープポイントから出た瞬間に大魔法が二人を襲った
『ぐ・・・』おおじは痛みを耐えて前に進んだ
後に続いてきたニルギリがヒールを唱える

『どけー!』ガゼルが敵のwizにピアースを繰り出す。
その横をアンリエットが通り抜けエンペリウムに張り付いている
複数名に魔法を展開した

『水の精霊・・暴風の王・・古の契約を持って我にその力を与えたまえ・・
永遠の吹雪よ・・解き放たれよ・・ストームガスト!!!!』

暴風と雪が舞う・・敵は氷柱と化した。

『聖なる父よ・・その慈悲にて我らに休息と安眠の扉開きたもう・・
サンクチュアリ!』地場に聖域が張られる。
ガゼルが傷を即座に回復しエンペリウムに剣を振りかざした。

つづく

ふぃくしょん25

エンペリウムは甲高い音を立てて徐々にひび割れていく。
ガゼルは早く強くその剣による一撃を叩き込んだ。

おおじが隣に着く。
『うぉーーーー』おおじもガゼルに続き槍を突き刺す。

エンペリウムには二人の他に他ギルドのアサシンが一人と
ブラックスミスが一人ついている。

アンリエットは後続の集団に向かってSGを繰り出し
ニルギリがサポートする。
しかし競合の数は膨大であり全てを処理できない・・
一人・・また一人とエンペリウムに張り付いていく

『・・・あとは運にまかせるしかないのか・・・』
ガゼルは時計をみながら天に祈った。
終了までは後2分。

エンペリウムがどんどんひび割れていく。

最後の一撃を叩き込んだものがこの砦の支配者になる。

そのときであった・・気弾をまといバチバチと音をたてて背後に
忍び寄るモンクの姿を確認したのは・・

ガゼルは躊躇した・・後数撃でエンペリウムは破壊されるだろう
そのモンクのあれを受ける前に自分がエンペリウムを破壊すればいい
間に合ってくれ・・・

そう祈った瞬間・・競合のプリーストが呪文を唱えた・・
『サンクチュアリ・・・』
エンペリウムがわずかながら体制を整える
そう・・ガゼルのその一撃にて勝利の瞬間であったはず・・
予想していなかった状況に戸惑いを見せた瞬間・・

『阿修羅覇王拳』

その声が聞こえた。

つづく

ふぃくしょん26

ガゼルはその瞬間死を覚悟した・・
後少しだった・・しかし自分はこの一撃を受けて戦線を離脱するだろう
残ったメンバーに希望をゆだねるしかない・・
『おおじさん・・たのむぞ・・・』小さくつぶやいた瞬間であった。

爆音とともに阿修羅覇王拳が振り落とされる・・
しかしそれはガゼルの隣にいるアサシンへの一撃だった。

『遅くなってごめんね』ルーシアはガゼルの横で笑った

『ルーシア・・来てくれたんだ・・』
阿修羅覇王拳を繰り出したモンクこそ連絡のとれなかったR-ルーシアであった
『ストームガストーーー!!!』エンペに纏わりつく競合たちが蒸発していく
『遅くなってごめんΨ( ̄∀ ̄)Ψ』ケッァカトルが続いて来た。
龍拳はもうエンペリウムを殴りだしている・・

『皆・・来てくれたんだ・・・ありがとう』ガゼルは目頭が熱くなるのを感じた

ニルギリが全員に支援魔法をかける
『ガゼルさん・・泣くのは早いよ』そういうとさらなる魔法を詠唱しはじめた
『グロリア!』後は運に任せるしかない・・

のこり10秒・・9秒・・・・・4秒・・3秒・・

競合の数は少なくなったものの未だガゼルたちの他にも
我こそがとエンペリウムを攻撃しているものたちがいる。

ガゼルは渾身の一撃をエンペリウムに繰り出した。
悔いは無かった・・声にならない叫びをあげて
最後の一振りを振り下ろす・・・・その瞬間・・

ガゼルたちはプロンテラの宿屋にいた・・

つづく

ふぃくしょん27

ガゼルたちがここにいるということ・・・

そう即ち他ギルドがエンペリウムを破壊したということ・・

ガゼルはうめき声のような叫びをあげた
皆一様に落胆の色が隠せない

実際のところガゼルの最後の一撃は後数センチのところで
エンペリウムに到達し破壊するに十分な一撃であった。
しかしその数センチに到達する直前に後方からの一矢が
彼らの希望を奪ったのである。

『・・・しかたがない・・やることはやったんだよ・・』
ニルギリが声をかける

『・・・取らなくちゃいけなかったんだ・・・何としてでも・・・畜生・・・』
ガゼルが壁を殴りつける。

『ただ・・最後の運が微笑んでくれなかっただけだ・・』
おおじは空を見上げつぶやいた

ルーシアもカトルも龍拳も悔しさのあまり声がでないでいる・・

重苦しい空気を撃ち破いたのはhibriaだった

『ねぇ・・あきらめるの?・・何か他にも手があるかもしれないよ・・
考えよう・・あたしたちが諦めちゃったら皆が・・・ねぇがんばろうよ・・・』
涙が溢れて止まらない・・

『そうだな・・次の手を考えよう・・・まずはキルリアにあって・・・』
ガゼルがつぶやく

傷ついた心を体を引きずるように一向はニブルヘイムの魔女の元へと
向かうことにした・・・

つづく


ふぃくしょん28


『チコリー・・起きてよチコリー・・』
私はチコリーの体を揺さぶった。

『あ・・ああ時間がきたね・・』チコリーが目をこすりながら起き上がる

月帝が窓を開け太陽の光が部屋に降り注いだ。

『なあチコリー・・Pvルームの制圧・・・って言ってたけど
つまりその時にPvルームにいる全員を倒せってことか?』
聖徳が再度チコリーに問う

『いや・・厳密にはそこまでしなくても大丈夫・・
ワープポータルのようなものが開くから
そこに誰も入れないようにすればいいんだ』

『その数秒間を守り切れということか・・・』

『そうそう・・さあ行こうGvが終了したら数分で扉が開くはず
みんなが開けてくれるはずだよ』

『皆?』私は思わず聞き返した・・

『ああ・・今verdaidiではガゼルさんたちが砦を取得するために
頑張ってくれているはず・・エンペリウムを使ってここから脱出するんだ』

チコリーは遠くのほうを見ながらそう説明した

『チコリーなんでそんなことしってるの??』
私は驚きの声を上げチコリーに再度聞き返す

『うん・・その説明はできないんだけど・・僕を信じてほしい・・』
チコリーがうつむいて呟く・・

『・・・・そうなの・・・うん・・・いいよ・・チコリーを信じるから・・』
私はチコリーの目を見た。何かを決意している目・・

『桜さんありがとう・・・僕は皆にあえて本当に良かった・・
さあ行こう・・僕たちが失敗するわけには行かない』

そういうとチコリーは階段を降りた
皆が後につづく・・・Pvルームのドアマンに語りかけ
私たちはそこに辿り着いた。

つづく

ふぃくしょん29
pvルームはGv中ということもあってか誰もいなかった。

私はほっと安堵のため息をついて広場中央に座り込んだ。

『よかった・・人はいないみたいだね』

『油断しないようにしよう。Gvが終了してから扉の開放までの間が
一番危険だからね』チコリーが言う

私たちは一段となって周囲を警戒し臨戦態勢を整えた。
しばらくして一人の騎士がpvルームにやってきた。

『あ・・誰かきたみたい・・え?・・・見える・・』
今まで見ることのできなかった『敵』を確認することができる

『ここは他世界との類似性が高いから他者の認識はできるよ』
チコリーはそういうと騎士に襲い掛かった。
騎士は不意をつかれたせいか簡単に地に伏せた。

『つ・・強いねチコリー』

『まだこの世界はできて数日だから・・実はここにいる僕らは
この世界では相当の高レベルということになるんだ』

実際転生職はまだこの世界にはいない
ハイプリーストである聖徳などは現在かなり稀有な存在であった。
そしてその珍しさゆえ『敵』をひきつける原因となるのでもあった。

『さっきの騎士がおそらく仲間を連れてくると思うんだ・・激しくなるよ』

Gv終了まで後5分・・激戦の始まりが訪れた。

つづく

ふぃくしょん30

先ほどの騎士が消えてから1-2分後
7名からなるptがやってきた。
相当の腕自慢なのであろう・・あと少しで終了するgvよりも強者との
対戦を希望したのだ。

『さあいくよ!』チコリーが特攻した。

私も素早く弓を構え目標となる魔術師に矢を放つ
『ダブルストレイフィング!!』
悲鳴を上げる魔術師。そこに素早く敵の聖職者のヒールとニューマ。

月帝はモンスターを召還し自らも敵に切りつける
相手はアサシンとクルセイダー。2vs1だが負けてはいない。
聖徳がアムスを皆にかける。聖なる防御が体を取り囲む
次々を敵は地に伏せていく。しかし続々と新しい敵がくる。

『きりがないな・・』月低はサーベルを振り下ろしながらつぶやく

『Gv終了まで後20秒・・・そのあとはもっとくるはず』チコリーが敵の剣を
紙一枚でよけながら言う。

敵のBSのハンマーフォール。私は一瞬意識を奪われる。
聖徳がとっさに私をかばい敵との間に立ちリカバリーをしてくれる。
目が覚めた瞬間にDSを連発で叩き込む。
『レックスエーテルナ!』聖徳が光の矢をそれに合わせる
大ダメージを叩き込んでいく。

私たちは今はこうするしかない・・verdaidiにいる皆を信じて
gv終了後・・エンペリウムの力による扉の開放を待つしか方法はないのだ。

同時刻ガゼルの刃がエンペリウムに到達する・・いやそれはならなかった
のではあるがGV終了の1秒前・・・桜娘たちは以外なアナウンスを聞いた。

『LuinaGuild2をCrescend requiemギルドが占領しました』

私たちは全員同時にショックエモを出した。

つづく

ふぃくしょん31

羅残は桜娘達と離れてから一人でこの世界をさまよっていた。

次々を襲い掛かる敵を排除していくうちにこの世界での戦い方を覚えていた。

やがてアルデバランに辿り着き今現在GVが行われていることを知った。
深い意味はなかったが彼は一人で砦に飛び込んだ。
この世界から出られないのであればこの世界の知ることが重要であると
羅残は思ったからだ。

GV会場では今まで見れなかった敵を確認することができた。
ここもまた他世界との類似性が高いせいであろう。

羅残は狂喜した。

そして今まで襲ってくる敵たちが実は遥かに自分よりLV・装備共に
劣っていることを確認した。

『防衛は一人じゃむずかしいか・・・』

羅残は何回かのアタックを繰り返しエンペリウムを叩くまでにいたっていたが
すんでのところで敵に落とされていたのではあるが
終了までの残りわずか・・最後のアタックを開始したときに
彼に幸運が訪れてきた。

敵のギルドの防衛は厳しかった・・故に突破をするものが少なかった
回復剤を連打しながら最初に大魔法地帯を突破した羅残は迷いなく
エンペリウムに向かい殴りだした。

敵もあと数秒で終わることを知っていたし
羅残の攻撃力の高さを知る由もなかったため
後方から来る追撃の防衛に夢中になり
羅残を倒そうとする敵は少なかった。

そして残り1秒・・・羅残渾身の一撃がエンペリウムを見事破壊したのであった。

つづく

ふぃくしょん32

『月帝。砦とったぞ』羅残からのwisが入る。

『ちょ・・なにやってんのさww』月帝が思わず笑い出した。

『いや・・取れそうだったからさ・・宝楽しみだな』

『そんなことより早くこっちにきてよ・・帰れるんだから』

『え・・帰るのか?もったいないな』

『いいからはやくきなさい!』

羅残はしぶしぶpvルームへと向かった
到着したときそこは4人対20人の大戦場と化していた

『おい・・なに楽しそうなことしてんだよ・・・お・・チコリー復活おめ』
羅残は斧を振り回しながら参戦してきた。
チコリーも思わず苦笑いだ。

『さあ皆もうすぐ開くはず・・・がんばろう!』チコリーは低い姿勢から
敵に斬りつけ皆に声をかける。

しばらく戦闘状態が続く・・扉が開かれない・・

『おかしいな・・もう開いてもいいはず・・』チコリーは空を見上げて
何かを見ているようだ。

『・・・・・verdandiでの砦取得が失敗した・・・・・扉は開かれない・・・・』
チコリーはつぶやいた。

つづく

ふぃくしょん33

ガゼル達はニブルヘイムに到着した。
会話をするものもなく皆が失意の中にいた。

キルリアの部屋に入るとニルギリが先だって懇願した。

『砦取得はならなかった・・でもあきらめるわけにはいかないんだ・・
私達はどうしたらいいんだ・・・教えてくれ・・・』

hibriaも後に続く

『お願い・・私達にできることなら何だってする・・・彼を・・皆をこの世界に
戻したいの・・』

キルリアは薄い笑みをしながら答える
『言ったはずだよ・・エンペリウムの力だけが世界の扉を開けることができると
それができないんだったら終わりだよ・・・残念だったね・・・』

『頼む・・何か方法を教えてくれ・・どんなことでもする・・』ガゼルが続く

『ふむ・・・そこまでいうなら・・・そうだね・・・
ガゼル・・・あんたの今まで貯めた経験を全て扉の開放のために使うというなら
できないこともないかもしれないがね・・・』

『それはどうすればいいんだ』ガゼルが詰め寄る

『簡単なことさ・・あんたの経験値を0にする・・当然レベルも1になる
ノービスに戻ることになるし・・・それでも言いというのかい・・』

ガゼルは自分の両手を見た・・握り締めてきた自らの誇り・・
ここまでの道程・・是非もない・・・

『もちろんだ・・・それですむなら安いもの・・・
俺にとって大切なものは仲間だ・・・仲間のために強くなった。
そして今仲間のために力を使う。俺の望む道だ。間違っていない』

ガゼルは強い目でキルリアを見る。

皆は一様にガゼルを止めたい・・しかしその意思の強さが制する。

『さあ・・やってくれ・・・』

キルリアは持っていた杖をガゼルの肩に置く・・・

『覚悟はいいんだね・・』

『ああ・・頼む』ガゼルは優しく微笑んだ。

つづく

ふぃくしょん34

キルリアの杖が青白く光る。

ガゼルは猛烈な力が押し寄せてくると同時に全身の力が
抜けていくような感覚になっていた。

そのとき・・

アンリエットの体が金色に光りだした。

一同が驚いてその様子を見る。

『あ・・あんた何持ってるんだい・・?』
キルリアが中断してアンリエットの元に来た。

『え・・えっと・・・鋼鉄と・・石炭と・・・フレイムハートと・・・』
アンリエットは袋から色々な材料を出した。

『そんなんじゃないよ・・それ・・それが光ってるんだろ・・』

『ああ・・これ・・・なんだかわかんないんだけどさっき買ったやつ』

『これは・・この世界に存在するものではないね・・』
キルリアは袋からエンペリウムの結晶を取り出した。

キルリアはそれをまじまじを見ながら言った
『なんか怪しい匂いがしてきたね・・・これはこの世界にあるものじゃない
このときのためだけに存在しているものだね・・
なんのために・・・誰が・・・あんた達大変なことになりそうだね・・』

『それがなにかの役にたつの?』

『ああ・・もちろんさ・・・どうせ使えない力だから黙っていたが
むこうの世界ではあんた達の仲間がエンペリウムを奪取したんだがね』

一同同時にショックエモをだした。

『あんた達のマスターが一人で落としたようだよ・・ひひひ・・・』

『マ・・・マスター・・・』ニルギリが苦笑いする・

『このアイテムは離れた地点でのエンペリウムの力を増幅し操作できるものだね
もちろん他人の砦のエンペリウムは使えないが同じギルドのものなら世界が違くても
使えるようだね・・』

『じゃあガゼルさんは・・・』おおじが問う

『ああ・・犠牲にならなくてもいいさ・・ガゼルの経験を全て使っても
時空の扉が開く可能性は5パーセント程度だったしね・・危険な賭けに
なるだけだったのさ・・』キルリアは杖をトンと床に打ちつけた。

『今から時空の扉を開く儀式を行うよ・・全員の力をあわせて扉が安定するように
意識を集中させな・・さあ始めるよ・・』

キルリアは不思議な呪文を唱えだした。
エンペリウムの水晶がいっそう激しく光り、ぶるぶると振動している。

urdrにあるエンペリウムがそれに反応し甲高い音を上げて光出した。

全員の中央に黒く小さなワープポイントのような球体が出現した。

つづく

ふぃくしょん35

『チコリー・・扉開かないの?』
私は迫りくる矢を避けながら問いただす。

『砦取れなかったみたいだ・・エンペリウムの力を利用して
空間に穴をあける方法を取るつもりだったんだが・・このままじゃ・・』

『どうすればいいんだ!』月帝が鍔迫り合いをしながらチコリーを見る。

『全員ぶっ倒せばいいんじゃないのか?』ラザンが月帝の背後より
斧を回しながら言う。

『レックスエーテルナ!また敵増えてきてないか・・?もたないよこれ・・』

チコリ-にもあせりが見える。ガゼル達が取れない可能性は当然考慮していた。
しかし取ってもらうことが前提でありそれしか方法がなかったのだ・・
別策はない・・諦めるしかないのか・・

その瞬間彼らの背後に黒く小さい球体が出現した。
チコローはそれを見てほっと息を吐いた。

『大丈夫みたいだ・・あの球体が大きくなり安定次第皆順番に入ってくれ』

球体は歪みながら次第に大きく綺麗な球体に変化していった。
やがてそれは白い光を帯び深い黒色の宝石のような輝きを持っていく。

『今だ!飛び込んで!』チコリーが号令をかける。

『よしいくよ!』球体の一番近くにいた月帝が飛び込んだ。
続いて羅残が入る。二人の姿は球体に飲み込まれるように
そっと消えていった。

聖徳が桜娘の腕を引く
『さあ・・俺たちもいくぞ』

わたしは未だに前線にいるチコリーに声をかけた
『チコリー早く!閉まっちゃうよ!』

『・・・桜さん・・ここでお別れです・・僕は一緒にはいけないんだ』

『え・・・嘘でしょチコリー』

『今までありがとう・・皆にも僕のことは忘れてほしいと伝えてください』

『だ・・だめだよそんなの・・・そんなのだめだよ!!!』
私は聖徳の手を振りはだこうと体を前に出したが彼はそれを許さない

『桜!時間がない・・戻ってこれなくなるそ・・急ぐんだ!』
球体はその輝きを徐々に失いつつある。

『チコリー!!だめだよー!お願いだから一緒に・・一緒にいこうよー』

チコリーは優しく微笑んだ・・
『ありがとうみんな・・・ありがとう・・さようなら・・・』

桜娘と聖徳は球体に飲まれて消えた。

つづく

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